2017年11月27日月曜日

ティーチングプロの選び方


Question

よく動画でゴルフの指導を多くのティーチングプロが色々紹介していますが、
なかにはそんなことしないだろうし実際やってみたが
さっぱりだということがあります。

そういう人に限って自慢たっぷりに説明されますがどう思いますか?
また動画でのせているのに具体的な説明がなく要領を得ない人もいます。
理解しようと謙虚に聞いてみますが、やはりわかりません。
ベストのプロを教えてくれるとありがたいです


Answer

プロのレベルはピンキリです。
ティーチングプロ、あるいはレッスンプロとしての資格は
80で回る程度でも取得でき、資格を維持するための
会費で運営しているのがゴルフ団体です。
団体によって基準は違いますが、中級クラスでも資格を出します。

したがって、ティーチングプロの資格はツアープロ資格とは雲泥の差があり
同じようにプロと呼んでいるので錯覚されると思います。

また、ツアープロの資格があっても、我流のノウハウでは不十分で
長い歴史の中から蓄積されたノウハウを持っている人で
さらに教え方を知っている人でなければなりません。

ベストのプロとは、目的に応じて違います。
遊び半分でカルチャースクール的な物でしたら、笑いを取ったりの
面白い話術があれば生徒は集まるでしょう。

しかし、プロを目指す人にはこれでは逆に遠回りしてしまいます。
また、真剣にプロ養成をする専門家でも、内容がなければ
プロの養成はできません。

基礎が間違っていても、天才級の選手は器用で運動神経が良いので
ある程度まで何でもこなしてしまい、素晴らしい成績を収めることがあるのです。
ゴルフはほかのスポーツと違って、5年の間に稼げるだけ稼げば良い
という物ではなく、40年でも上位に君臨できるだけのノウハウ
がなければならないのです。
それが正しい基礎になりますので、最低20年は続かないと
本当に信頼できる内容なのかは分かりません。

まず、呼び名を統一します。

1 インストラクター (下の判断基準の1,2が必要)、講師、解説
2 ティーチングプロ (下の判断基準の3までが必要)、レッスンプロ
3 コーチ      (下の判断基準の全てが必要)

取り説的な動きだけを説明する場合はインストラクションで
どうすればスコアが良くなるかを教えるのがティーチングで
モーティベーションや生活も関与するのがコーチです。


コーチとしての判断基準

1 ゴルフのレベル(実際にプロが出したベストスコア)
2 教えられる打法(種類と内容)
3 教え方(カリキュラム、ドリル、矯正、プログラム)
4 人間性(情熱、努力、真剣み、愛情)
 
コーチとしての条件は諸説あるかと思いますが
この4つの全てが根本的な判断基準となります。

まず、レベルですが、本人の出せるスコアが平均パーか
アンダーでなければ上の世界を知らないことになります。
ただ、超初心者は80で回れる人からでも教わる事が沢山あります。

上を見た事がある人は、その景色を教えることができるのですが
まだ見ていない人は教えている内容にも自信がなく
理由も分からずに主張していたり、屁理屈や帳尻合わせ理論で
人を惑わせます。

やたらと理屈っぽかったり、威圧して黙らせたりするような人は
内容がない人です。
見たことのないことは教えることができません。
したがってゴルフに教科書はない、だとか、正解はない
などとお茶を濁しては逃げ道を作るのです。


次に打法です。
日本の主流は40年前の打法で、その出来そこないかガラ系です。
これが世界から取り残されている一番の理由で技術が古い、浅い
間違っているのです。

ゴルフはタイガーウッズ以来飛距離が伸びています。
7000Yが7500Yになっており、280YのDRショットは
今では320Yが普通になるような世界です。

ところが、日本は平均が280Yなら飛ばし屋の分類だといいます。
これではいくらコースだけ長くしても世界には対応できません。

また、この古い打法を自分勝手に変えて、それでできている
と思い込んでいる人や、そこからさらに勝手に進化させて
新しい打法など原理だのでキャッチにつかって集客している人や
団体があります。

世界の打法はいまだに進化し続けているのですが
閉鎖的な日本では、やっとその違いが分かってきた程度です。

飛距離を出すには15種類ほどの技があります。
これらの技を把握し、自身で使える人でない限り教えることはできません。

自分の打法を押し付けてきたり、新しい打法を受け入れようとせず
いつまでも我流打法を教える人がほとんどです。


次は教え方です。
名選手、名監督にあらず・・です。
どんなに優秀な選手でも、教える技術はまったく別物です。

もちろん誰にでも言えるのですが、教えた経験から学ぶ事もたくさんあり
それをどう消化して教え方に反映させているかも問題です。

ゴルフは生徒さんによって教え方を変えます。
初心者とプロではやり方が全く違い、目標や目的に応じて
その人の希望を叶える事ができないと成立しないのです。

したがって、色々な引き出しを持っている人でないと
そのレベルになった時の教え方で行き詰ります。

初心者専門は練習場のスクールなどで良いでしょう。
しかし、本来はどう動かすのかを教えるのがレッスンなのですが
勝手に振らしてダメ出しをするだけのレッスンでは
ほとんど上達は期待できません。

また、競技ゴルフを目指す若者に対しては、それなりの技術を
どうやって伝え、どうやって練習するかを教えなければなりません。
そして、ズレやブレの調整を行いながら、定着するまでフォローし
修正や矯正を行いながら育てていかなければなりません。

あるいは本人が最終的には診断し、調整し、効率の良い練習ができるように
基礎や基本動作などの基本を徹底的に教え、自立していけるようにする
というプログラムを持っていなければなりません。

プロ選手が、あの時のあのワンポイントで立ち直れた・・などと
一言のアドバイスでスイングが良くなったなどという話を良く聞くのですが
彼らは99%できていて、あと1つで完成する段階です。

それをまだ1%しか完成していない人が聞いて、
ワンポイントレッスンを受けても、それで完成できるはずがありません。


人間性とは、真剣みや姿勢です。
腰掛で教えている人もいれば、スクールの方針で細く長くと
なかなか上達しない方法で教えている人もいます。

生徒さんと一緒に夢を見るコーチもいれば、
勝手にやらせて長引かす人もいると言う事です。

生徒さんの気持ちを理解しながら、また我流の考えを正しながら
人によって臨機応変に対応できるかどうかも条件の一つでしょう。

このように、名声や業績とは別に内容的な条件がありますので
表層的な事に惑わされずに、このような基準からご自身が直接判断
をされることが重要です。





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