2017年10月14日土曜日

体の開きが早い!


Question

体の開きが早い!といわれますが、修正出来ず苦しんでおります。
効果的な解決策が有ればご教示くださいませ。


Answer

まず、なぜ体の開きが早いといけないかというスイング理論を
確認しておきたいと思います。
質問者さんの言う「体が開く」とは、恐らくダウンスイングで肩が先に回り
インパクトで肩ラインが左を向いている事を意味しているのだと思います。

この肩の開きが先回りする打ち方は日本ではガラ系で普通にやっています。
ふところの三角形がつぶれ、左腕が胸にくっつくほど潰れてインパクトです。
特に女子選手にはこの打ち方が目立ちます。

これでも打てない事はありません。
この打法でも完成度が上がればスコアは良くなります。
宮里藍選手もこの打ち方でした。

20年以上、彼女のように毎日頑張って練習すれば
彼女と同じように打てるという事です。

ただ、幼少期から二人の兄とレッスンプロの父親を持ち
いつでも無料で練習ができる環境にいた女性です。
どれだけこの環境で20年も毎日練習できるで人がいるでしょうか?

才能もあり、天才級で、ライバルも十分、環境もやる気も
全てが揃っての頂点がここです。
しかし、最後は挫折して引退です。

もし、彼女にあと飛距離が20Yあったらどうだったでしょう。
恐らく5年前にはメジャー優勝を達成していたかも知れません。
また、40Yあったらグランドスラムだった可能性もあるのです。

彼女の打法は飛距離が出なかったのでメジャーに勝てなかったのです。
ヤニーツェンは二打目に4番手も短いクラブで打っていました。
これでは勝てる分けがありません。

このガラ系打法の弱点が飛距離なのです。
インパクトがスクエアでないために、縦の力が十分に使えていないのです。

重力は縦です。
杭打ちも縦に振ります。
薪割りも縦です。

人間の力で縦は相当な力が出るのですが
これを横に振ったら、4~5分の1程度の力しか入りません。

いかに縦の力を使うかでパワーが変わるのです。
背骨を軸にして、横の回転で打とうとするのがこのガラ系です。
デンデン太鼓のように打てという指導ですので
まさに、横の動きで球を運ぶ打法なのです。

これは肩が先に開いてから下ろすために軌道がアウトインになり
フェイドの癖球となって、さらに飛距離が減るのです。

では、どうすれば開かないかです。
それはバンプ時の踏み込みでは後方を向いたまま腹筋に力をタメて
直後に腕だけ右上から左下に引き落とし、それからインパクトで
押し込むという基本動作です。
これが昔から言われているバンプ、ダンプ、ターンです。

バンプとは重心移動と打つ体勢を作り、腹筋にエネルギーをタメる動作で
いわゆる切り替えしの事です。
また、ダンプとはトップの形のまま左斜め下にクラブを引き落とす動作です。

そして、ターンになってから初めて肩を回し、体を回してクラブを返す
という回転のターンになるのです。
まさにイメージはこれです。実際いはこうは行きませんが
「タメて落としてから回転」という感覚で振るのです。

しかし、ほとんどのアマチュアはまず肩を回転させ、
次に引き落としをしてタメずに打っています。
左手で引っ張って、右から左へと横にクラブを振る
というイメージの人が多いのですが
横の力は体の回転で作るだけで、腕は縦に使うだけです。

テイクバックで90度肩を回転したトップの状態では腕だけ下ろしても
まず打つ事ができません。一緒に肩を回わしてスクエアに戻せば打てます。
また、お臍が目標を向いた体勢で球を打つ事もほとんどできません。
では、どこで打つのが一番効率が良いのでしょうか?

そうです、その両極端の打ち難い体勢から一番遠い位置です。
すなわち、真ん中の肩がアドレス時に戻ったスクエアの状態です。
決して肩が先回りした開いた状態ではないという事です。

解決法は背面打ちです。
トップの体勢を崩さずに、そのまま腕だけ左斜め下に下ろして打つ
という後ろ向きで打つ練習です。目線も後方です。
これだと肩は開けません。

しばらくこの背面打ちをしていると、体がその形を記憶していきます。
十分に定着すると、普通にアドレスして打っても、後ろを向いて打って
いるような感覚になります。
これを撮影して、インパクトで肩が目標を向いているかどうかを
確認してください。

もちろん人によって違いますが、あとは個人差ですので、
当たりが薄い場合は縦を強く、厚い場合は
横を強くすればジャストミートするはずです。




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