2017年4月17日月曜日

基礎が一番難しい?


Question

ゴルフをある程度やってると、一番難しいのは、
グリップ、アドレス、リズムの3点じゃないですか?
基礎が一番難しいって事を最近、分かりました。


Answer

どうやら一周して戻って来た方のご意見かと思われます。
確かに仰る通りです。
ただ、同じ難しさでも難易度が高いという事ではなく
単に必要性が分からなかったり、面倒だったりの難しさ
ということなのだと思います。

日本には基礎練習の教科書がありません。
単純にそれを最初から習っていれば遠回りせずに
3年でプロの試験が受けられるだけの上達をする可能性があるのです。

もちろん、最初から基礎を習っていても努力しない人はダメです。
グレッグノーマンは高校の3年間、毎日学校の帰りに
ゴルフ場に寄って練習してから帰宅したという話があり、
その結果3年でプロになったそうです。

このような環境ややる気、本人の消化吸収力や姿勢にもよりますが
基礎を知らずに、ただ闇雲に練習だけしても結局遠回りするのです。

では、なぜ、その遠回りをするのでしょうか?
それはまずワンスイングになっていないという問題が一つあります。

ワンスイングとは基本的にはどの番手も同じように振る事をいうのですが
これが、基礎ができていない人は各番手ごとに違う角度の軌道だったり
各番手ごとに違う速度や力加減で振らなければならなかったり
タイミングやリズムまで番手ごとに変えないと真っ直ぐに打てない
という練習をしているのです。

たとえば、球との距離がその番手に合った距離で毎回打たなければ
何種類もの軌道を同時に定着させるという遠回りをすることになります。
軌道は自分の体に対して毎回同じ角度で、しかもどの番手も
まったく同じ角度で打てば、一種類のスイングを定着させるだけで良いのです。

ところが、球と体の距離が毎回違っていたりしただけで、
軌道角度を変えて芯に当たるように練習しなければなりません。
ショートアイアンで調整して当たっていても、そこで持ち替えて
DRで最初の一発目に真芯に当たらない人は
ワンスイングになっていないということなのです。

これが、球との距離だけではなく、前傾角度、グリップ、スタンス幅、トップの深さ
アライメントなど、それぞれが正確にできていない限り、その数は掛け算となり
13種類どころか数百種類の打法を同時に定着練習させようと
しているようなものなのです。

毎日のように真剣に練習をしているのに4年でシングルにならない人は
この基礎のどこかが出来ていないのかも知れません。
また、練習しているのにシングルを維持できない人も同じです。

プロでもワンスイングになっていない選手もいます。
ウッドとアイアンの打ち方を変えたり、違う流れの前傾角度で打ったりで
フルショットだけでも何種類かを定着させているのです。

しかし、それが3種類あれば定着に3倍掛かるということです。
毎日8時間10年間練習ができれば3種類でも完成度は上がるでしょう。
しかし、アマチュアはそこまでの練習はできません。

基礎がどれだけ大切なのかをほとんどの人が知りません。
もちろん、基礎と言っても色々とあります。
物理的なゴルフの原理、どんな打法でも同じ共通した定石、また
基本的な動きとしてのフォーム、それを定着させる練習や修正法など
もっとも重要な事が基礎と言われているのです。
質問者さんは散々試してみて、結局基礎の大切さを実感されたのかと思います。

スランプや壁にぶつかった時には必ず基礎に戻れというのが基本です。
40年プレーしている欧米のトップ選手でも75%は基礎練習だといいます。
まして、アマチュアが基礎練習もせずにうまくなれるはずがありません。

ただ、この地道な練習をコツコツとやるのが難しいことだけは事実です。
質問者さんの言う通り、この基礎が結局一番難しい事なのかも知れません。





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