2017年3月7日火曜日

ベン・ホーガンのモダン・ゴルフ


Question

ゴルフ初心者です。
ベン・ホーガンのモダン・ゴルフを参考にスイングづくりをしております。
昨日の練習で、バックスイングでフライングエルボーになっていることが分かりました。
バックスイングで右肘が下を向くように、どのような工夫が必要ですか?


Answer

まず、ベンホーガンのモダンゴルフは18、19世紀頃の古いゴルフに対し
その最先端だった打法が紹介されている内容で、当時としては
一番近代的だったためにモダンゴルフという名がつきました。

しかし、それからすでに1世紀近くの間、欧米では打法が進化しています。
60年代~80年代はジャックニクライスなどの選手達のほとんどが採用した
中期の打法に進化し、その後タイガーウッズ等がさらにそれを進化させましたので
ベンホーガンのモダン打法は二昔前の打法です。

ただ、基本となるメカニズムや基礎を変わっていません。
むしろ、その時代に戻っている部分もあります。
この打法の進化も目的は飛距離にあります。

デイビスラブやフレッドカプルスが300Y近く飛ばすようになり
当時のジャックニクライスの280Yとくらべて進化が始まっていたのです。
ところが、その当時はそこまで飛ばす必要がない、といって
デイビスラブは飛距離を抑えて方向性を上げる動きに改造したのです。

ところが、その飛距離に刺激されたのか、ニックファルドーや
サンディライルなどが色々な手法をあみ出し、彼等の動きをまとめたのが
タイガーウッズだったのです。

タイガーはその当時軽く300Yを越えていたのですが、
それを改造させずに見守ったのがブッチハーマンというコーチでした。
飛距離はかなりの武器となりアドバンテージだということに
世界中の人がやっと気がついたのです。

しかし、協会は黒人と東洋人の血をゴルフ界に入れまいとし
FWを280Yで終わらせて、その先は芝を刈らずに全てラフにしたりしたため
ティーショットにDRが使えない大会が何回か続きました。

それでも彼はショートゲームの上手さによって好成績を残し、
後から追随する若手の飛ばし屋を増やしていったので、コース自体が長くなり
現在では500Yほど試合のコースが長くなったのです。

したがって、30年前の打法では通用しなくなり、現在の欧米選手のほとんどが
21世紀のモダン打法で戦っているのです。

フライング・エルボーはジャックニクライスが生涯治さなかった癖です。
ベンホーガンの時代のスイングはこのフライングエルボーが障害となり
軌道がくるってしまったのですが、中期の打法ではクラブが縦に上がるため
右脇はむしろ空いて、右肘が外にあってもほとんど関係なかったのです。

現代の打法は上半身はほぼクラシカル打法に近いので、
やはりこれは治す必要があります。
矯正器具がありますので、しばらくそれを使うと良いでしょう。

ただ、日本で教えている打法は30年前の中期の頃の打法ですので、
何を目指すかによって決めれば良いと思います。



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