2017年2月1日水曜日

速く振る、遅く振るメリットとデメリット


Question

ゴルフ 男子プロゴルファーの中には、アドレス後、テークバック、
ダウンスロー、フィニッシュとすごいスピードで振り回し、かなり飛ばしています。

速くスイングすることがドライバーで飛ばす一つの方法なのでしょうが、
「ゆっくり振る」のを勧めるプロが多いのも事実です。
 「速く振る」・「ゆっくり振る」それぞれ、どのようなメリット・効果があるのでしょうか?


Answer

まず、打法には色々あるということを認識してください。
ゆっくりと振る打法と速く振る打法と考えても良いでしょう。
また、個人のリズムや好みで違うこともあります。

次にいろいろな動作の連続でスイングはでいていますので
一つ一つがしっかりとその動きがでいているか判る程度の速度で振る
という確認のための速度というのもあります。

そして、手の速さではなく、ヘッドの速さと重量で飛ばすという
効率の良さを体得し、それを十分に活かしながら速度を上げると
さらにHSがあがります。

ところが、最初から手の速度を上げるとヘッドが遅れたり走らずに
結局飛距離がでない振り方になってしまいます。
これを防ぐためにもゆっくりと振れと指導がされることがあります。


欧米の最新の打法は飛距離が320~340Yに進化しています。
これは30年前にタイガーウッズ等が進化させた打法です。

日本のプロ選手達のほとんどは、まだその進化形ではなく
速度を速くしただけの、昔の打法が主流です。

これによって超高速には耐えられない基本動作で無理があり
当たらなくなるので、ゆっくりと振れという人もいれば
自分が速く振れないのでゆっくり振れというプロもいるようです。

では、なぜ速いかです。
ここでいう速いとは手の速度だと定義します。

手の動きが速いスイングは、実はワインディングという30年ほど前から
欧米では当たり前となっている体の張りを出す手法があり
それはトップで止まっていられないほど張りを作るのです。
巻き上げるという言葉のワインディングです。
これが速いスイングになる理由の一つです。

これによって、ザックジョンソンなどはトップでぶつかってその反動を使って
ダウンスイングを速くするなどの技術を駆使している選手です。
また、タイガー打法でも半分以上はワインディングを入れており
やはりトップで止まっている選手は30年前から消えています。

また、引き落としという技術によって、ダウンスイングを速くすると
その速度で飛距離を伸ばすこともできますので、コースの距離が伸びた
現代のプロの試合では、これらの技術が必要になっているのです。
日本の試合もコースが長くなり初めていますので、そろそろ飛距離を
伸ばすための技術を取り入れざるを得なくなっています。

そして極めつけは右脚の蹴りや腰の逆回転による
上半身の捻転戻しです。
これらはスイング速度をかなり上げる難易度の高い技術です。


今までは、ゴルフは飛距離ではないと言い張っていたプロ選手も
いい加減少なくなって来ました。

ゆっくり振れば色々な動きを確認しながらでも打てますが
定着して条件反射になってくれば、速くても体が勝手に動きます。
遅いから安定するとは限りませんし、速いからブレるとも限りません。

マキロイはタイガー打法ですが、テイクバックは
タイガーの2000年のスイングより速くしています。
これはワインディングによる張りの違いです。

また、アダムスコットもタイガーをマルコピしていたのですが
加齢とともに体に優しいスタイルに変更しています。

タイガーウッズ自身も2017年にはゆったりしたスイング速度で打つようになり
怪我をしないように体をいたわっています。
ただ、下半身をほとんど使わずにダンスティンジョンソンとほぼ同じ飛距離
を出すだけの効率の良いスイングを見せてくれました。

速い分だけ体には負担になりますが、飛距離は出ます。
どちらを選択するかはその人の優先順序や好みで良いことですが
いずれにせよ、定着安定や精度による完成度を上げることが一番重要です。




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