2017年1月6日金曜日

松山選手がミスをする時の原因とは


Question

松山選手がミスをする時には、何が原因なのでしょうか?
技術的な解説を聞かせてください。


Answer

非常に厳しいご質問です。
何を書いてもバッシングや炎上は避けられないかも知れません。
ずっとコメントを避けて来ましたが、今回はそれをあえて覚悟で書いてみます。

私は型にはまらないユニークな人間です。
おかしな事でも平気でいいますので、
信じるか信じないかは貴方しだいです(どっかで聞いた言葉だな~)

また、こんな意見もあるんだと適当に流してください。


まず、私が昨年の彼のプレーをTVで見ていての感想です。
実際にスイングを見ていないので、いい加減なことをいいます。

私がとても印象的だったのは3つあります。
アライメント、右膝送り、体の緩みの3つです。
ミスショットの時にはこのどれかでした。

動画にもアップしましたが、右肩が前に出たままアドレスし
それで打った時にほぼテンプラになるような厚めのショットをしていました。

これは肩のラインが左を向き、足のラインは真っ直ぐでアライメントが
くるっていたのです。
いわゆるダフり軌道で打っていたということです。

DRは球を左に置くので、側傾でヘッドを近づけてソールすれば良いのですが
肩を左に回転させながらヘッドを近付けてソールするセットアップ法だと
どうしても右肩が前に出てしまいがちです。

彼は4日目にショットが乱れるパターンが多いと言っていましたが
緊張するとこのようなミスが出やすくなる傾向にあります。

二番目はダウンスイングで右の膝が内側に入るフォームです。
これはミケルソンが散々アナリストに指摘されていたことなのですが
腰が回り過ぎる傾向にあって、体が開いてプッシュするときのミスです。

先日もアメリカのスロー解析でアナリストが指摘していたのは
内股スタンスです。
つま先が内側に入った立ち方をすると、右膝が内側に入りやすい
という内容のものでした。
モダン打法は右膝を伸ばして膝送りをしません。
中期の打法が改善されているのです。

中期までのオーソドックス打法では右膝を左膝にすり寄せるという物で
右膝の送り、として指導されていた時期がありました。
いまだに古い打法を教えているレッスンプロはそういいます。
体重移動だけで打つ打法ですので、右脚の蹴りやツッパリがありません。
モダン打法ではこれを改善し、右脚でパワーを出すフォームに進化しているのです。

三番目は体の緩みです。
芯を外してクラブを地面に叩きつけるシーンがありましたが
トップで体が一瞬ゆるんでいました。
トップで止まる癖があるのですが、そのときに緩むのです。

手と体がバラバラになって落ちて来て大失敗でした。
これは80年代から進化してきたワインディングの技術を採用していない
ということが一番の原因です。

体の張りや強さは打法や人によって違いますが、マキロイなどは7~8割
程度にこの張りを入れているので緩みがほとんどありません。

350Y飛ばせば、かなりの方向が乱れるはずなのですが
その距離を出しても真っ直ぐに打てるというのは、数段上の技術です。
これはモダン打法に進化した時に改善された技術なのです。

結局、この三つは今ではモダン打法の基礎部分です。
ワインディングはもう30年になりますので、進化系とはいえ
もう基本として、欧米トップ選手では緩んだ打法の人はほとんどいません。

日本が世界に遅れているといわれる理由の一つにこのワインディングがあり
これらをやっと最近の日本人若手選手がアメリカで習ってきて取り入れるように
なった程度で、まだまだ巨匠達や解説者などには皆目見当がつかない技術です。

右膝も同じように、体重移動だけで打つオーソドックスな打法だと
内側に入れろと言われるのですが、特に若い人は腰が回り過ぎることもあり
右膝は伸ばし、腰を逆回転させて上半身の捻り戻しをして体の開き過ぎを抑えます。

松山選手も石川選手もこのようなモダンの基本動作をマスターし、なおかつ
飛距離を出す技術も取り入れ、そして、アライメントなどの基礎から
しっかりと見直すと、また違う世界に入れるのではないでしょうか。

今は調子が良いので問題はないのですが、崩れた時にどうするかです。
伊澤選手のような転落を避けるには、通訳をつけてでもトップコーチにつき
これらの問題点を改善されることを切に願っています。



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