2016年10月30日日曜日

シャフトのしなりをイマイチ感じられません


Question

ゴルフのドライバーの練習方法について教えて下さい。
シャフトのしなりをイマイチ感じられません。
何か良い練習方法があれば教えて下さい。


Answer

シャフトのしなりで打つということはそれなりのリスクもあります。
まず、シャフトは進行方向と逆にしなり、それが速度や重さ
タイミングによって戻って来る時間が違います。

そのしなりが戻って来る時に偶然打てればHSが上がりますが
戻って来る前に当たるとプッシュしたり捉まりの悪い当たりになり
遅いと捉まり過ぎて左に引っ掛けたりするのです。

そもそもシャフトは3方向にしなります。
進行方向とその逆方向にしなるのがひとつですが二つ目は地面方向です。
そして、三つ目はフェイス開閉方向の捻じれです。

シャフトはヘッドの片側に装着されていますので
遠心力でトウダウンします。(地面方向に曲がる)

これによってフェイスの向きが変わり、ヘッドの軌道が
内側に落ちてトウ側に当たり、酷い時は空振りするほど軌道がずれます。

また、捻じれがありますので、やはり遠心力によって
フェイスが開いて当たり、右に出るかスライスになることがあります。

そして、トウ側に当たると衝撃でヘッドが外を向き、そのまま
右に真っ直ぐに出たり、スライスしながらどんどん右に外れて行きます。

これはトルクというシャフト自体の捻じれがあり、トルクが高いほど
捻じれが大きくなって余計に右に外れるのです。

しなりが戻るタイミングは振動数です。
1分間に260~290回ほど振動するタイミングに合わせて
打つことができるでしょうか?

机上の理論でこの精密機械のようなタイミングを出されても
生身の体が毎回、そのタイミングを合わせることなど
果たして可能なのでしょうか?

クラブメーカーは種類を増やせば売り上げが上がります。
各メーカーは熾烈な戦いをしている中で、消費者にいかにアピールし
いかにお金を使わせるかの専門家集団です。
この生存競争の中で生き残るには、良い物ではなく
売れる物を作るしか方法がありません。

しなりが欲しいのは自分の体です。
弓やムチにして打つことが飛ばしの条件なのですが
それをシャフトにさせるのではなく、ご自身が練習すれば良いことで
道具で飛距離を出そうという思考はそれなりにリスキーなのです。

スコアメイクは飛距離よりも方向を優先することが肝心で、
確実に手の動きを伝えるのが硬いシャフトです。
プロ達のほとんどがとんでもなく硬いシャフトを使っている理由を考えれば
グニャグニャのトルクの高いシャフトなどはとても使えません。

過去30年ほど、カーボンが高くても売れるので、どんどんブランド化して
さらに種類を増やして交換させることで売り上げを上げ、最近は
軽量化でさらに交換をさせようと20g台のシャフトまで出回っているようです。
ところが、盲点はトルクです。
軽いシャフトほど材料が少ないので捻じれ易いというところです。

シャフトのしなりを感じながら打てという理論は、ゆっくりと振れば
タイミングが合わせ易いので、トップで一泊置いて体重移動する時間を稼ぎ
ゆったりと振りなさいという裏付けの理由があるのですが
実際に柔らかさを感じながら振るのはリゾートスイングや
オーソドックス打法でのことだと思ってください。
(実際にはゆっくりと振ってもこのシャフトのしなりは要りませんが)

しなりの少ないシャフトだと、オーバースペックだと言って交換させるようですが
このような風潮は販売側にとってはとっても都合が良い事です。

しかし、タイガー打法の超高速で振るゴルファーは
少しでも誤差の少ない道具を使わないと大叩きすることがあります。
道具選びは目的に応じて替える必要があるということです。







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