2016年10月3日月曜日

ピーターコーエンのねじり上げる打ち方


Question

 ピーターコーエンのねじり上げる打ち方は
素早いバックスイングによって力を生み出しているような感じなのですが、
ゆったりとしたバックスイングでは、
彼ら達のよ うな力は生み出せないのでしょうか?


Answer

彼の言うスパイラルは下からムチの動きで
徐々に上に力を伝達していくという部分だけではなく、
ワインディングによって腰を止めて、上半身を
捻転させるた張りを使うという意味も含まれています。

80年代に私はこのワインディング(コルキング)を習っていますので
中期の終わり頃にはすでにこの技術が始まっていたことになります。

クラシック時代は腰は45度回り、ゆるゆるにしてボディーターンをしていました。
左足のカカトが上がり、左膝が内側に入ってトップの形を作っています。
脱力をして、グニャグニャになって打つと飛ぶという発想は
この辺りの打法から生まれているのです。

そして中期のジャックニクラウス全盛期には、この左膝は内側ではなく
前に出すようになり、腰の回転を抑えるようになったのです。

デイビスラブやフレッドカプルスが出始めた80年代には
左足のカカトをつけたベタ足で、腰を20度ほどしか回さないテイクバックとなり
この時期からワインディングの技術を採用する選手が増えたのです。


欧米選手はテイクバックが速いのは見れば分かりますが
日本のトップ選手でも、いまだにその意味が理解されておらず
まだワインディングを使って打っている人がほとんどいません。

これは腰を止めることによって、上半身と下半身の捻転差を大きくし
体がゼンマイのように大きなエネルギーをタメることができ
その直後に行われる一瞬の解放によってパワーを出すという技術なのです。

これによってパワーだけではなく、軌道の安定にも大いに役に立ち
今や、 これをやっていないUSPGA選手は松山選手くらいでしょう。

ゆったりとしたテイクバックはそれなりに張りがないからです。
腰を45度程度回していたクラシック時代や中期はゆっくりでした 。

ところが、腰を止めてワインディングをすると、きつくてトップで
止まっていられません。
そのくらい捻り上げるのです。
したがって、当然速く上げないとトップまで行かないのです。

ステンソンやザックジョンソンなどはこのワインディングをマック スに使っていますが
マキロイはおそらく7~8程度で抑えているかと思います。
松選手のようにトップで休んでいる人はほとんど張りがありません。

現代のモダン打法の技術は15種類ほどありますが、このワインディングは
その中のひとつです。
超高速スイングに耐えるだけの基本動作にして、あらゆるトップ選手達の
技術を結集して成功させたのがタイガーウッズで、それらの技術を真似たのが
アダムスコトやマキロイを代表するスター選手達なのです。

ピーターコーエンに限らず、欧米のトップコーチ達は
これらの技術を教えることもありますが、欧米のコーチだからと言って
必ず最新の打法を教えている分けではありません。

また、英訳も間違っていることが多々ありますし、
アメリカに行けば最新のそして最高の打法が習得できる分けでもなく
DVDなどの指導は一般の人に向けての表層的な内容に限定されていますので
トップアスリートを目指すのでしたら、これらの技術を一つ一つ正しく習得し
遠回りせずに完成度を高めることが大切です。

アメリカ帰りの若手男子選手が増えて来ましたか、飛ばす技術の全てを
習得している分けではありません。
そのほぼ全てを取り入れたのがタイガー打法ですので、このブログやミクシーに
概要が書かれていますので、しっかりと理解された上で将来の方針を
決められると良いでしょう。



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