2016年6月1日水曜日

インパクトの時、左腰が伸び上がってしまいます


Question

インパクトの時、左腰が伸び上がってしまいます。
これを直したいのですが、どうやってもうまくいきません。
何かいい練習方法や、トレーニングがあったら教えてください。


Answer

まず、なぜ治したいかです。
伸び上がるのは左の膝を伸ばし、腰を引かないからだと思います。
腰を開いて回転させて左のお尻を後打席方向に出せば、上がらないはずです。

また、つま先立ちして腰が伸び上がるにしても、下半身の上下運動は
腰を引くことで吸収して、上半身の上下運動はなくなります。
下半身ではなく、(軸が上がらなければ支障はなく)
頭がアップダウンしていなければ問題はありません。

むしろ、左膝を伸ばして腰を開き、
右脚を突っ張って体を弓にするとパワーがでます。
その動きは上手く利用すれば弓効果となります。

中期の打法ではもちろん左脚で蹴ることを避けるために
左の膝は伸ばさないように指導されていました。
左膝は一番怪我をしやすい部位ですので、長年ゴルフをするには
蹴った衝撃で傷めないように十分な配慮が必要です。

また、左膝を伸ばして浮き上がりを防いだり、上半身が開いて
プッシュやスライスを誘発する可能性があるために
膝はむしろ曲げたままインパクトという打法が主流でした。

ところが、タイガーウッズ以来、左脚はほとんど伸びた状態でインパクトとなり
彼は膝だけでも4~5回は手術をしているようです。

現時点では蹴ることを真似している選手もいるのですが、
同じように怪我もついてくる可能性が高いので、欧米のコーチ達は
蹴るのではなく、伸ばすことを推奨し、「素早く伸ばすが寸止め」という
新しい指導をしています。

この辺の動きは、絶対にこうでなければならないという物ではありません。
軌道や軸はmm単位でずれても当たらなくなるので良く分かるのですが
それ以外の部位やタイミングでは、影響はもちろんあるのですが
流行や個人の価値観で決めても良い動作もあります。

左腰が上下するなどの動きは、特にトップで沈んでいるために動くのであれば
それは腰が右に回りすぎているなどの、インパクトに直接影響をする動きとなっている
可能性が十分にあるのですが、トップで左腰が落ちていなければ
あるいは左膝が前に出すぎていなければ、腰はトップで回り過ぎていないということなので
悪影響はないはずです。

トップの位置で腰が回り過ぎていると、体は緩んでいることになります。
上半身と下半身の捻転差が少ないということは、張りも少なく、軌道も
ブレ易いということになるからです。

これなら、打法を問わず共通してデメリットになりますので
腰をもっと止めて左脇に張りを感じるようなトップの形を作ると良いでしょう。

そして、良くある非効率な動きは起き上がりです。
左の腰が上がるだけなら良いのですが、前傾が起き上がる場合です。
多少はしかたがないかも知れませんが、あまりにも激しいとミスを多発します。

これは軸のブレという致命的な動きです。
下半身はどう動こうと、第七頚椎が固定されていれば問題はなく、
上半身のブレがもっともミスの原因となるのです。

腰は下半身の上下運動を上半身に回転で伝える変換の役目があります。
いわゆるピストンと同じで、爆発したシリンダーの上下運動を回転にして
車を走らせている原理と同じです。

したがて、ピストンの上下運動よりも、回転に変換されたあとの
軸や軌道のブレによって芯を外しますので、腰の上下よりも
むしろ肩がどう動くか、回るかの方が重要なのです。

実際にどの程度左腰が上がっているのかや、そのほかの部位の動きなどの
診断が必要ですが、腰だけでしたらさほど問題はないかと思います。










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